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街中の絶滅危惧種/Endangered Life in a City

ESB2.jpg
画廊の建物の外壁に描かれたエルセグンド・ブルー/A Mural of the El Segundo Blue

ロサンジェルス国際空港の在るエル・セグンド市は、ビーチから内陸の3キロ程は起伏の多い砂丘状の台地で、大きな石油精製工場を中心に、住宅街と商業地が混在しているけれども、想像されたよりもはるかに静かで綺麗な小さいビーチシティーです。この街には、市と同じ名前を与えられた「エルセグンド・ブルー(ESB)」、連邦政府の絶滅危惧種にリスト(1976年)されている小さなシジミチョウ、が生息しています。

English readers, sorry but please read links posted on the previous entry. This one is a summary of what I know and found. These 2 links do provide thorough backgrounds information about the ESB.

エルセグンド・ブルーの画像はこちら/Click for a Picture of an El Segundo Blue

ESBの種としての最大の特徴は、たった1種類の植物 - 南カリフォルニアのみに自生するコースト・バックウィートの亜種(海岸沿いの砂丘に生えるソバの1種) - に生存の全てを依存している点にあります。幼虫は、この植物のを食べて育ちやがてさなぎになり、この植物のが開花する頃(ピークは7月末から8月頭)に成虫として飛び立ち交尾をし、この花が枯れ落ちる頃に産卵をして姿を消す、と言うサイクルを繰返しています。この植物が唯一生えるビーチ沿いの台地は、人間の宅地としては当然一等地であり、1920年代からの映画、石油、航空産業の発展に伴うロサンジェルスの拡張と共に次々に開発され、その自生域を失って行ったようです。

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P9050103.jpg          ESB4.jpg
石油精製工場の敷地に立っている保護エリアサイン/A sign posted within the refinery.

ESBは、空港周辺のたった2箇所の保護エリア - 砂浜と空港の間の安全確保地と、石油精製工場内の安全用の余剰地 - と、空港から14km程南にあるわずか50メートル四方の個人所有地の3箇所のみでしか個体群生息地コロニー)が確認されてません。この3箇所は、連邦政府の指導の下にそれぞれ、空港管理局、石油会社、土地所有者へ管理が委託されている他、フェンスで囲まれている為自由に出入りしてESBを観察する事は出来ません(安全地帯と他人の土地では当然ですね、幸いにして)。

ところが昨年、南限の個人所有地の北約3km程の住宅街(レドンド・ビーチ市)の砂丘に、新たなコロニーが見つかっています。このコロニーは、ESBの生息地を増やす事を目的に、それまで見栄えが良い理由で使われていた芝生とアイスプラント(外来植物)を海岸沿いの砂丘から撤去し、再びコースト・バックウィートへ植え替える、市、地元小・中・高校と大学、市民ボランティアの協力によるプロジェクトの5年目の成果でした。

このコロニーで注目されている点は、まだ人為的にESBをこの地に移植してない事、つまりESB自身の力でこの新しい場所へ移動した点にある様です。それまでその小ささから推定されていた飛翔能力では、到底3kmの距離を移動する事は不可能、また絶対個体数が約2,000匹程の今では、偶然風で飛ばされこのコロニーにたどり着く事は更に難しい、と思われていたからでした。この事は、プロジェクトメンバー達に大きな期待を生んだようです。何故なら、少なくとも2~3km間隔の数珠状のコースト・バックウィートの群生地を確保できれば、ESBの個体群生息地が自然に増えていく可能性を示している事になるからです。

今年も7月末には、この新しいコロニーで昨年より更に多いESBが確認された様です。専門家は、間違いなくコロニー内で世代交代したチョウの群れと考えています。プロジェクト主催者は、今年から海岸沿いの各市と住民への呼びかけを開始し、飾りで植えられている芝生やアイスプラントの一部をコースト・バックウィートへ植え替えるプログラムを始めました。新発見からまだ2年目、前途多難かもしれないESB復活を、今後も見守って行こうと考えてます。
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theme : アメリカの自然保護
genre : 海外情報

comment

Secret

お邪魔しています。

一度失った自然というものはなかなか元には戻せないものなんですねー。
考えてみればコチラでも、もう暫く見かけなくなった昆虫は何種かおります。
アレは一体何処へ行ったのだろう?と今、考えています。
それでも、こういった皆の“想い”と行動があれば、自然というのは答えてくれるのですねー。
それにしても綺麗な蝶です!!

No title

 野良ちゃんとの会話、スカンクとの冷や汗の出会い、希少種の蝶の保護・・・LAの生活を楽しんでおられますね。
 ひまじんはアメリカには行ったことがありませんので、やっちゃん
の文章を読みながら、想像を膨らませています。
 釣りの記事も期待していますよ。

>@koolさん

@koolさんの身の回りにも、見掛けなくなった昆虫がいるんですね。男の子は、虫取りが年中行事みたいなものですから、どの虫が居なくなったかとか、今改めて思い起こせば結構そんな奴らがありますよね。
日本では蛍が良く官民共同の成果として取り上げられる様な気がしますが、あれって観光資源作りが見える様な気がしてるのは私だけでしょうか?街の収支から離れたところで、昆虫を含んだ動植物が住民の協力で蘇った、みたいな話が今後日米両方でもっと増えていくと良いですね。

>森に暮らすひまじんさん、

「LAの生活を楽しんでおられますね」←有難う御座います、でも普通に暮らしているだけなんですよ。
私の家は比較的古い住宅街の中なのですが、越してきた頃は広い空き地、今はレンタルの畑になっていて、このブログでも取り上げた野良猫、スカンク、オポッサムの他にアライグマ、ハイイロリスも見かけてます。その内彼らも記事になるかもしれませんね。
釣りは、今月に出かける予定がありますので、必ず記事にしますね。

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Nature Adorer~やっちゃん

Author:Nature Adorer~やっちゃん
東京生れ、東京育ち、でもLA在住20年+なんで育ちの方はあやしい・・日本を「井の外の蛙」、アメリカは「井の中の蛙」、そんなふらついた視点の持ち主。

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